
沖縄基地問題:国連に訴え 市民団体「米に勧告を」
2015.06.23 Tue
(毎日新聞 2015/06/23)
http://mainichi.jp/select/news/20150622k0000m040082000c.html
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に反対する運動をリードし、沖縄の政財界人が共同代表を務める「沖縄『建白書』を実現し未来を拓(ひら)く島ぐるみ会議」が、国連人権理事会の構成47カ国に、沖縄の過重な基地負担の現状について米国に改善を勧告するよう求める文書を送った。
2014年の県知事選や衆院選の4小選挙区で辺野古移設反対派が当選したにもかかわらず、日米両政府が辺野古移設推進の方針を変えないことから国連に訴えることにした。沖縄の基地問題を人権侵害の観点から論議してもらい、辺野古移設阻止につなげる狙いだ。
「島ぐるみ会議」は4月に47カ国に文書を送る一方、事務局次長の島袋純・琉球大教授(行政学)らが人権理事会の会合が開かれたスイス・ジュネーブで7カ国の代表と面会した。数カ国が関心を寄せたという。
沖縄県内の全41市町村長は13年1月、辺野古移設断念と米軍輸送機オスプレイの沖縄配備撤回を求める建白書を安倍晋三首相に提出。島ぐるみ会議はこの建白書の実現を求め、14年7月に発足した。吉元政矩(まさのり)・元副知事らが共同代表を務め、会員は議員や市民ら約2000人。
47カ国に送った文書は米国について「米国統治下(1945〜72年)で違法に獲得した土地など軍事利権を維持している」と指摘。県民の反対を顧みず進める辺野古移設を「沖縄の自己決定権の侵害」と訴え、理事会で議題に取りあげて米国に勧告するよう求めている。翁長雄志(おなが・たけし)知事に理事会で実情を訴えるよう要請することも検討している。
島袋教授は英国からの独立の是非を問うた14年9月のスコットランド住民投票を現地で視察した。「スコットランドも沖縄も求めているものは『自分たちのことは自分で決める』という自己決定権。辺野古移設を強行すれば沖縄の自己決定権や人々の基本的人権を侵害することを国連で訴えたい」と語った。事務局長の玉城義和県議は「沖縄の民意を反映させる自立した未来を手に入れるために国内外の世論を動かしたい」と話している。【川上珠実、佐藤敬一】
------------------------------------- 転載ここまで
「自己決定権」という耳慣れない言葉を、最近、よく耳にします。
自己決定権(じこけっていけん、autonomy、right of self-determination)
<Wikipedia>自己決定権 = 自分の生き方や生活についてを自由に決定する権利。国際人権規約(自由権規約、社会権規約)の各第1部第1条には集団的決定権としての民族自決(self-determnation)が明記されている。
この毎日新聞の記事では、「自己決定権とは、自分たちのことは自分で決めること」と書かれています。琉球新報や沖縄タイムスも、そういう意味で、この言葉をつかっています。
確かに日本国内では、そのような解釈で使われていますが、国連に「自己決定権」(self-determination)の話を持ち出した途端に、、「自己決定権」は「民族自決権」を意味する言葉になります。
それでは、「民族自決権」の定義は、いったい何でしょうか?
Wikipedia
民族自決(みんぞくじけつ、self-determination)とは、各民族集団が自らの意志に基づいて、その帰属や政治組織、政治的運命を決定し、他民族や他国家の干渉を認めないとする集団的権利。自決権ともいう。
どうでしょうか。
「自己決定権」というと、なんとなく「自分のことは自分で決める」という、いいことのように聞こえてしまいますが、実は、沖縄の帰属(どこの国に属するか)にかかわる、民族自決権の話になってしまうのです。
翁長知事は「自己決定権」という言葉を、そこまで深く考えずに、おそらく知事を支える「誰か」に強く勧められて、昨年の県知事選の時から使い始めたのでしょう。
「沖縄の自己決定権」というのは、沖縄の独立を願う人々が、独立の根拠として使っている言葉です。
知事は、この言葉の持つ危険性に気づかず、「島ぐるみ会議」の国連部会長になっている、琉球独立派の島袋教授をはじめとする、琉球独立学会の策略に、まんまと乗せられている可能性もあります。
「島ぐるみ会議」を扇動し、国連工作を行っている島袋教授は、鳳凰TVのインタビューに答えて、はっきりと「沖縄の独立」を希望すると答えています。琉球独立学会のシンポジウムにも出席し、琉球独立運動の中心的な学者の一人です。
独立を希望する県民は、わずか1%という調査結果があります。99%の県民は、独立反対です。
沖縄は、まぎれもなく日本の一部です。
沖縄県民の誰もが望まない「独立」が現実のものとならないよう、
翁長知事および沖縄のマスメディアは、海外で「民族自決権」を意味する「自己決定権」という言葉を、今後一切、使用するべきではありません。
http://mainichi.jp/select/news/20150622k0000m040082000c.html
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に反対する運動をリードし、沖縄の政財界人が共同代表を務める「沖縄『建白書』を実現し未来を拓(ひら)く島ぐるみ会議」が、国連人権理事会の構成47カ国に、沖縄の過重な基地負担の現状について米国に改善を勧告するよう求める文書を送った。
2014年の県知事選や衆院選の4小選挙区で辺野古移設反対派が当選したにもかかわらず、日米両政府が辺野古移設推進の方針を変えないことから国連に訴えることにした。沖縄の基地問題を人権侵害の観点から論議してもらい、辺野古移設阻止につなげる狙いだ。
「島ぐるみ会議」は4月に47カ国に文書を送る一方、事務局次長の島袋純・琉球大教授(行政学)らが人権理事会の会合が開かれたスイス・ジュネーブで7カ国の代表と面会した。数カ国が関心を寄せたという。
沖縄県内の全41市町村長は13年1月、辺野古移設断念と米軍輸送機オスプレイの沖縄配備撤回を求める建白書を安倍晋三首相に提出。島ぐるみ会議はこの建白書の実現を求め、14年7月に発足した。吉元政矩(まさのり)・元副知事らが共同代表を務め、会員は議員や市民ら約2000人。
47カ国に送った文書は米国について「米国統治下(1945〜72年)で違法に獲得した土地など軍事利権を維持している」と指摘。県民の反対を顧みず進める辺野古移設を「沖縄の自己決定権の侵害」と訴え、理事会で議題に取りあげて米国に勧告するよう求めている。翁長雄志(おなが・たけし)知事に理事会で実情を訴えるよう要請することも検討している。
島袋教授は英国からの独立の是非を問うた14年9月のスコットランド住民投票を現地で視察した。「スコットランドも沖縄も求めているものは『自分たちのことは自分で決める』という自己決定権。辺野古移設を強行すれば沖縄の自己決定権や人々の基本的人権を侵害することを国連で訴えたい」と語った。事務局長の玉城義和県議は「沖縄の民意を反映させる自立した未来を手に入れるために国内外の世論を動かしたい」と話している。【川上珠実、佐藤敬一】
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「自己決定権」という耳慣れない言葉を、最近、よく耳にします。
自己決定権(じこけっていけん、autonomy、right of self-determination)
<Wikipedia>自己決定権 = 自分の生き方や生活についてを自由に決定する権利。国際人権規約(自由権規約、社会権規約)の各第1部第1条には集団的決定権としての民族自決(self-determnation)が明記されている。
この毎日新聞の記事では、「自己決定権とは、自分たちのことは自分で決めること」と書かれています。琉球新報や沖縄タイムスも、そういう意味で、この言葉をつかっています。
確かに日本国内では、そのような解釈で使われていますが、国連に「自己決定権」(self-determination)の話を持ち出した途端に、、「自己決定権」は「民族自決権」を意味する言葉になります。
それでは、「民族自決権」の定義は、いったい何でしょうか?
Wikipedia
民族自決(みんぞくじけつ、self-determination)とは、各民族集団が自らの意志に基づいて、その帰属や政治組織、政治的運命を決定し、他民族や他国家の干渉を認めないとする集団的権利。自決権ともいう。
どうでしょうか。
「自己決定権」というと、なんとなく「自分のことは自分で決める」という、いいことのように聞こえてしまいますが、実は、沖縄の帰属(どこの国に属するか)にかかわる、民族自決権の話になってしまうのです。
翁長知事は「自己決定権」という言葉を、そこまで深く考えずに、おそらく知事を支える「誰か」に強く勧められて、昨年の県知事選の時から使い始めたのでしょう。
「沖縄の自己決定権」というのは、沖縄の独立を願う人々が、独立の根拠として使っている言葉です。
知事は、この言葉の持つ危険性に気づかず、「島ぐるみ会議」の国連部会長になっている、琉球独立派の島袋教授をはじめとする、琉球独立学会の策略に、まんまと乗せられている可能性もあります。
「島ぐるみ会議」を扇動し、国連工作を行っている島袋教授は、鳳凰TVのインタビューに答えて、はっきりと「沖縄の独立」を希望すると答えています。琉球独立学会のシンポジウムにも出席し、琉球独立運動の中心的な学者の一人です。
独立を希望する県民は、わずか1%という調査結果があります。99%の県民は、独立反対です。
沖縄は、まぎれもなく日本の一部です。
沖縄県民の誰もが望まない「独立」が現実のものとならないよう、
翁長知事および沖縄のマスメディアは、海外で「民族自決権」を意味する「自己決定権」という言葉を、今後一切、使用するべきではありません。
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「新しい琉球の王が誕生」「東京への宣戦布告」 沖縄の独立を煽るAERA
2015.05.26 Tue
AERA 6月1日号より、一部抜粋

翁長沖縄県知事が人々を熱狂させるワケ 安倍政権が“カリスマ”を生み出した
17日の反辺野古移設の県民大会は、30度を超える暑さのなか、異様な興奮に包まれた。事実上の「東京」への宣戦布告であることは誰の目にも明らかだった。
準備期間は1カ月。3万人収容の「沖縄セルラースタジアム那覇」が埋まるかどうか、不安説も流れた。ところが、ふたを開けてみると、中に入れない人が出るほどの盛況で、3万5千人(主催者発表)が集まった。
「4万人、5万人としてもよかったのですが、過去の沖縄での集会に対し、右派から『数字が水増しされている』と批判されたこともあり、今回は3万5千人と慎重な数字にしました」
大会主催者の幹部は、うれしそうに語った。
(中略)
トリを務めた翁長氏は、いきなり「島言葉(しまくとぅば)」と呼ばれる琉球語で語り出した。最近、沖縄県の集会では、琉球語が使われる頻度が目に見えて増している。
世界の民族分離・独立運動で、ある集団が従来の母集団との「違い」をアピールする際に用いられるのは、「言語と歴史」の独自性である。そんなことが、冒頭の肖像画と琉球語のあいさつから、頭に浮かんだ。
翁長氏は最後に安倍晋三首相を名指ししながら、再び琉球語で声を張り上げた。
「ウチナーンチュ、ウシェーティナイビランドー(沖縄の人をないがしろにしてはいけません)」
スタンドの人々の目がパッと見開かれ、さざ波が広がるように全員が立ち上がり、指笛と拍手が1分ほど鳴り響いた。
いささか大げさとのそしりを覚悟して言えば、「新しい琉球の王が誕生した瞬間ではないか」と感じられた。
(中略)
当面の戦略は「情報戦」を仕掛け、沖縄に対する、さらなる世論の共感を勝ち取ることだ。翁長氏は5月20日、東京都内の日本記者クラブと日本外国特派員協会で相次ぎ会見。日本メディアからの単独取材は断っているが、ニューヨーク・タイムズなどの国際メディアの個別取材では、「辺野古の新基地は絶対につくらせない」と発信した。

翁長沖縄県知事が人々を熱狂させるワケ 安倍政権が“カリスマ”を生み出した
17日の反辺野古移設の県民大会は、30度を超える暑さのなか、異様な興奮に包まれた。事実上の「東京」への宣戦布告であることは誰の目にも明らかだった。
準備期間は1カ月。3万人収容の「沖縄セルラースタジアム那覇」が埋まるかどうか、不安説も流れた。ところが、ふたを開けてみると、中に入れない人が出るほどの盛況で、3万5千人(主催者発表)が集まった。
「4万人、5万人としてもよかったのですが、過去の沖縄での集会に対し、右派から『数字が水増しされている』と批判されたこともあり、今回は3万5千人と慎重な数字にしました」
大会主催者の幹部は、うれしそうに語った。
(中略)
トリを務めた翁長氏は、いきなり「島言葉(しまくとぅば)」と呼ばれる琉球語で語り出した。最近、沖縄県の集会では、琉球語が使われる頻度が目に見えて増している。
世界の民族分離・独立運動で、ある集団が従来の母集団との「違い」をアピールする際に用いられるのは、「言語と歴史」の独自性である。そんなことが、冒頭の肖像画と琉球語のあいさつから、頭に浮かんだ。
翁長氏は最後に安倍晋三首相を名指ししながら、再び琉球語で声を張り上げた。
「ウチナーンチュ、ウシェーティナイビランドー(沖縄の人をないがしろにしてはいけません)」
スタンドの人々の目がパッと見開かれ、さざ波が広がるように全員が立ち上がり、指笛と拍手が1分ほど鳴り響いた。
いささか大げさとのそしりを覚悟して言えば、「新しい琉球の王が誕生した瞬間ではないか」と感じられた。
(中略)
当面の戦略は「情報戦」を仕掛け、沖縄に対する、さらなる世論の共感を勝ち取ることだ。翁長氏は5月20日、東京都内の日本記者クラブと日本外国特派員協会で相次ぎ会見。日本メディアからの単独取材は断っているが、ニューヨーク・タイムズなどの国際メディアの個別取材では、「辺野古の新基地は絶対につくらせない」と発信した。
中国「沖縄独立プラン」戦慄実態
2015.05.14 Thu
中国「沖縄独立プラン」戦慄実態(日刊大衆より抜粋)
http://dmm-news.com/article/965207/?page=1
「そればかりか、4月14日には自民党ハト派の重鎮・河野洋平元衆院議長とともに中国・北京を訪問。現在、尖閣諸島をめぐって中国と緊張状態にあるにもかかわらず、2人は中国ナンバー2の李克強(りこくきょう)首相と会談までしています。3月に谷垣禎一自民党幹事長たちが訪中した際は、李首相との会談は実現していません。中国側の翁長知事らに対する歓迎ぶりは、異例ですよ」(辺野古移転強行派の自民党中堅議員)
前出の議員は、
「帰国後は、那覇空港で記者団を前に"自立の道を歩む重要な局面だ"と、沖縄"自立論"までぶち上げました。いざとなれば"沖縄独立"も選択肢にあると知事が言い切ったと、政府は捉えています」
この"自立論"に慌てたのが安倍総理だった。
これまで翁長知事の会談要請を完全に無視していたが、4月5日の菅義偉(すがよしひで)官房長官-翁長会談から日を置かずして、安倍-翁長会談(4月17日午後)の設定を余儀なくされた。
「ただし、この会談でも2人の主張は平行線のまま。とはいえ、今や沖縄独立という切り札を手に入れ、安倍政権は言うに及ばず、中国政府をも動かす翁長知事に、沖縄県民は"ニューヒーロー誕生"と沸いています」(地元紙記者)
さらに、翁長知事に勇気づけられたのか、沖縄独立を主張する声が次から次へと聞こえ始めているのだ。
たとえば、糸数慶子(いとかずけいこ)参院議員(沖縄大衆党)。数回にわたって国連の人種差別撤廃委員会に琉球王国時代の服装で出席し、
「沖縄県民は、日本と異なる琉球民族だ。辺野古移設は、沖縄の先住民族の権利を侵害している」
と"琉球独立"を主張。
さらに、照屋寛徳(てるやかんとく)衆院議員(沖縄2区・社民党)も、自身のブログで「沖縄は、日本国から独立したほうが良い、と真剣に思っている」と意見を述べ、さらに、
「第2次世界大戦での沖縄戦で、本土防衛のために"捨て石"にされた沖縄の人々の悲しみは、いまだ根深いものがあります。そこに、今度は日本の安全保障のためとはいえ、辺野古移転で再びの犠牲を沖縄に強いる。あんまりだ、というのが沖縄県民の偽らざる気持ちです」
こうした理由に加え、全国最低の所得と最悪の失業率も、県民の反本土感情を後押ししているという。そこに、つけ込もうとしているのが中国だ。
「北京を訪問した翁長知事への熱烈歓迎も、懐柔工作のひとつ。また、6月に福建省で開催される国際会議にも、翁長知事が正式に招待されています。アジア各国の閣僚級が集う会議に招くことで、中国は沖縄を"独立国"であると考えていると言いたいんでしょう」
こう語るのは、通信社の外信部記者。
(中略)
「仮に、沖縄が親中国家として独立すれば、悲願の第1列島線の突破口が開けるばかりか、日中懸案の尖閣諸島問題も、中国有利の解決が得られると踏んだうえでの琉球独立支持であり、支援という名の懐柔なんです」(防衛省関係者)
それは、すでに具体的な形として現れている。
「先日、辺野古移転に反対する有志が、国内外の反対世論を盛り上げる活動に使うことを目的とした『辺野古基金』の設立と、賛助の呼びかけを行いました。対して中国は、この団体に介入すべく、資金提供や現地の中国シンパを送り込んだと言います」(同)
また、自衛隊利権への介入や、内部情報の引き出し工作にも余念がない。
「与那国島など先島一帯への自衛隊配備や増強の動きに対し、中国は地元議員や有力者にフレンドリーコンタクト(自分が中国の意を受けていると気づかずに、友好的に協力する人々)を介して基地、部隊への浸透を画策しています」(同)
また、世界屈指と言われる日本の測量技術を狙っていると指摘するのは、外交評論家の井野誠一氏だ。
「中国は領土的野心を背景に近年、先島諸島を含めた沖縄全土の精密地図(ジオラマ)の入手と作製に力を入れています。そのため、日本の測量メーカー、特に航空測量会社の買収に動いています。すでに1社は、中国資本が事実上、経営権を握ったと言います」
不動産や企業を支配下に置く「併呑戦略を敢行」(前出の神浦氏)しているというのだ。
また井野氏は、
「中国は最終的に、沖縄を海南島のように軍事基地を持つ観光地に、と考えています。沖縄には、さまざまな泉質の温泉があり、中国人にも人気が高い。中国は警戒を逸らすため、韓国企業をトンネル会社にして、温泉リゾート物件を買い入れる場合が多いようです」
http://dmm-news.com/article/965207/?page=1
「そればかりか、4月14日には自民党ハト派の重鎮・河野洋平元衆院議長とともに中国・北京を訪問。現在、尖閣諸島をめぐって中国と緊張状態にあるにもかかわらず、2人は中国ナンバー2の李克強(りこくきょう)首相と会談までしています。3月に谷垣禎一自民党幹事長たちが訪中した際は、李首相との会談は実現していません。中国側の翁長知事らに対する歓迎ぶりは、異例ですよ」(辺野古移転強行派の自民党中堅議員)
前出の議員は、
「帰国後は、那覇空港で記者団を前に"自立の道を歩む重要な局面だ"と、沖縄"自立論"までぶち上げました。いざとなれば"沖縄独立"も選択肢にあると知事が言い切ったと、政府は捉えています」
この"自立論"に慌てたのが安倍総理だった。
これまで翁長知事の会談要請を完全に無視していたが、4月5日の菅義偉(すがよしひで)官房長官-翁長会談から日を置かずして、安倍-翁長会談(4月17日午後)の設定を余儀なくされた。
「ただし、この会談でも2人の主張は平行線のまま。とはいえ、今や沖縄独立という切り札を手に入れ、安倍政権は言うに及ばず、中国政府をも動かす翁長知事に、沖縄県民は"ニューヒーロー誕生"と沸いています」(地元紙記者)
さらに、翁長知事に勇気づけられたのか、沖縄独立を主張する声が次から次へと聞こえ始めているのだ。
たとえば、糸数慶子(いとかずけいこ)参院議員(沖縄大衆党)。数回にわたって国連の人種差別撤廃委員会に琉球王国時代の服装で出席し、
「沖縄県民は、日本と異なる琉球民族だ。辺野古移設は、沖縄の先住民族の権利を侵害している」
と"琉球独立"を主張。
さらに、照屋寛徳(てるやかんとく)衆院議員(沖縄2区・社民党)も、自身のブログで「沖縄は、日本国から独立したほうが良い、と真剣に思っている」と意見を述べ、さらに、
「第2次世界大戦での沖縄戦で、本土防衛のために"捨て石"にされた沖縄の人々の悲しみは、いまだ根深いものがあります。そこに、今度は日本の安全保障のためとはいえ、辺野古移転で再びの犠牲を沖縄に強いる。あんまりだ、というのが沖縄県民の偽らざる気持ちです」
こうした理由に加え、全国最低の所得と最悪の失業率も、県民の反本土感情を後押ししているという。そこに、つけ込もうとしているのが中国だ。
「北京を訪問した翁長知事への熱烈歓迎も、懐柔工作のひとつ。また、6月に福建省で開催される国際会議にも、翁長知事が正式に招待されています。アジア各国の閣僚級が集う会議に招くことで、中国は沖縄を"独立国"であると考えていると言いたいんでしょう」
こう語るのは、通信社の外信部記者。
(中略)
「仮に、沖縄が親中国家として独立すれば、悲願の第1列島線の突破口が開けるばかりか、日中懸案の尖閣諸島問題も、中国有利の解決が得られると踏んだうえでの琉球独立支持であり、支援という名の懐柔なんです」(防衛省関係者)
それは、すでに具体的な形として現れている。
「先日、辺野古移転に反対する有志が、国内外の反対世論を盛り上げる活動に使うことを目的とした『辺野古基金』の設立と、賛助の呼びかけを行いました。対して中国は、この団体に介入すべく、資金提供や現地の中国シンパを送り込んだと言います」(同)
また、自衛隊利権への介入や、内部情報の引き出し工作にも余念がない。
「与那国島など先島一帯への自衛隊配備や増強の動きに対し、中国は地元議員や有力者にフレンドリーコンタクト(自分が中国の意を受けていると気づかずに、友好的に協力する人々)を介して基地、部隊への浸透を画策しています」(同)
また、世界屈指と言われる日本の測量技術を狙っていると指摘するのは、外交評論家の井野誠一氏だ。
「中国は領土的野心を背景に近年、先島諸島を含めた沖縄全土の精密地図(ジオラマ)の入手と作製に力を入れています。そのため、日本の測量メーカー、特に航空測量会社の買収に動いています。すでに1社は、中国資本が事実上、経営権を握ったと言います」
不動産や企業を支配下に置く「併呑戦略を敢行」(前出の神浦氏)しているというのだ。
また井野氏は、
「中国は最終的に、沖縄を海南島のように軍事基地を持つ観光地に、と考えています。沖縄には、さまざまな泉質の温泉があり、中国人にも人気が高い。中国は警戒を逸らすため、韓国企業をトンネル会社にして、温泉リゾート物件を買い入れる場合が多いようです」